女性の矯正認定医による小児矯正
当院の矯正担当医
歯科医師/矯正歯科担当医 柴崎 絢香 Ayaka Shibasaki
子供矯正を始めるベストの時期
3歳児健診で指摘されて気づく方が多いですが、あまり幼いうちは、お子様の治療自体が困難な場合もあるので、ある程度分別がつく5歳頃からスタートするケースもあります。何も問題がないとおもっても、7歳頃にはレントゲン等を撮影して確認することがアメリカの矯正歯科学会(米国矯正歯科学会)より推奨されております。症状や患者さんの骨格パターンによっては、早く治療を開始したほうがいい場合があります。歯並びやかみ合わせが気になったら受診は早めに、治療開始時期は矯正歯科医に見極めてもらうことをお勧めいたします。
子供の矯正治療のメリット・デメリット
メリット
歯並びで顎骨の発育等に影響があり、顔貌の審美性の低下を予防しやすくこれから起こる成長を利用しやすいです。また虫歯や修復歯、欠損歯が少ないので、矯正歯科治療を行う上での選択肢に幅があ理、歯の移動に伴う歯肉の退縮や骨の減少が起こりにくいといったメリットがございます。
デメリット
成長に伴う環境の変化、また患者さん自身にも変化が見られるので、治療に対するモチベーションを維持するために、特に注意を払う必要があります。患者さん本人が消極的な場合は、治療の協力(歯みがきも含めて)が得られにくいです。
当院の小児矯正の特徴
- 楽しく治療してもらう
- 将来の不正咬合のを早期から予防する
- 早期から治療することで歯並びだけではなく総合的な予防をする上で歯科に慣れてもらう
子供の癖が歯並びに及ぼす影響
指しゃぶり
- 開咬
(前歯などが噛み合っていない状態) - 上顎前歯の唇側傾斜
(出っ歯のような感じ) - 下顎前歯の唇側傾斜
(出っ歯のような感じ) - 上顎歯列弓の狭窄
(上歯のアーチが狭くなっている状態) - 臼歯部の交叉咬合
(通常下の歯より上の歯が外側・ほっぺ側にきますが、逆になっている状態)
口呼吸
- 口唇閉鎖不全
(口がずっとあいている状態) - 上顎歯列弓の狭窄
(上歯のアーチが狭くなっている状態) - 上顎前歯の唇側傾斜
(出っ歯のような感じ) - 全顔面高および下顎下縁平面角の増大を伴うアデノイド様顔貌
(面長なイメージです)
歯ぎしり
- 歯そのものが削れてしまうことでサイズが小さくなったりダメージが残る
- 歯が揺れてしまい、歯の軸が傾斜してしまう
頬杖
- 顎位の偏位や顎関節症や顎骨の成長が正常とは異なった様になってしまうことがある。
平均的な治療期間
平均して1〜2年以上かかります。受け口など顎に問題がある場合などは、はるかに長い期間に及ぶ場合もあります。歯並びが少しだけ悪いのであれば時間はかかりませんが、骨格的な異常が認められるケースや舌突出癖などの悪習癖を伴うケースは時間がかかる場合がございます。
Ⅰ期治療
小児矯正は、成長期に行う「1段階目の治療(Ⅰ期治療)」と永久歯が生え揃ってから歯を移動させて歯並びを整える「2段階目の治療(Ⅱ期治療)」に大別されます。
Ⅰ期矯正で使用する装置
- 取り外しができる装置
- 固定式の装置
- マウスピース(インビザラインなど)
- マルチブラケット装置
- ムーシールド
などたくさんの装置があります。患者様のお口の中の状態や患者様の治療への協力度などから、適した装置をご提案します。
矯正治療の流れ
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口腔内診査基本的に、矯正歯科治療をはじめる前に、最低限必要な口腔内診査や検査等を行わせていただきます。これは健診的な意味合いも含まれますので虫歯などのチェックもできます。ここで虫歯や歯周病などの問題が見つかった場合には先に治療をすすめます。
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矯正歯科治療に関しての相談患者様の治したいところや治療にあたってのご希望についてお話を伺います。矯正歯科治療の一般的な流れ・費用・期間について説明いたします。(具体的な治療方針や費用・期間について、詳細は検査後の診断でご説明します。)費用は0~2000円です。
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精密検査顔の写真、口の中の写真、各種レントゲン撮影、お口の型どり、口腔内スキャン等、矯正歯治療の治療計画立案に必要な資料をとります。頭部エックス線規格写真と呼ばれるレントゲン撮影は、矯正歯科の検査で特徴的で、診断のグローバル・スタンダードです。
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診断現在の歯並びに関連した問題点を説明します。治療計画は複数提示できることもありますので、それぞれのメリットやデメリットについて説明を行います。患者様のご希望に沿って、適した治療計画をご説明させていただきます。
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矯正装置の装着装置の使い方、注意点、お手入れの方法などを説明します。
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定期的な通院・調整大体1か月に1回のペースで定期的に来院していただき治療をします。
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保定歯を動かす矯正装置を外し、治療後の歯並びを安定させるために保定装置を使用します。保定装置は、主に取り外しができるタイプのリテーナーを使用します。保定の間、通院期間は1~6か月となります。永久歯が生えそろうまで、来院のたびに生えかわりの状態や後戻りをチェックします。歯の生え変わりや成長とともにまた問題が再発することもあります。新たに問題が発生しましたら再治療を検討します。Ⅰ期治療終了後も、問題が残っている場合や生え揃ったすべての永久歯の調整をご希望の場合は、Ⅱ期治療へと進みます。